◆必殺仕事人シリーズ◆

□主水、飯をたかられる
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めし屋で蕎麦を食べる主水。たまたま店に入った秀が彼に近付く。
「お?八丁堀、美味そうなモン食ってるじゃねぇか?俺にも奢ってくれよ」
「あ?何で俺がお前ぇに奢らなきゃいけねぇんだ?あっち行け…」
主水が煙たそうに手首を振ると、秀は彼の小袖を軽く引っ張りながら吐息が掛るほど近くで囁いた。
「なぁ…奢ってくれよ、親父……」
主水の箸を持つ手がピタリと止まる。その3秒後――。
「おおーい!これと同じヤツ、もう一杯追加だ!!」
(使いやすっ!今度からこの手でタダ飯食ってやろ…)
嬉しいやら恥ずかしいやら複雑な表情をしている主水にほくそ笑みながら、秀は悠々と向かいの席に座った。
この日以来、主水の昼飯代は倍になったといふ…。
-END-
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