10/09の日記

17:58
一角獣を追え! 〜再び、なんでもござれ編〜
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おいら達が茫然と突っ立っていると、向こうの茂みがガサガサと揺れ動いて一人の男が現れた。
「おや?こんな所に原っぱがあったなんて知らなかったな…。けど、ここならヤツが現れるかもしれないぞ!」
「あれ?あの人……ひょっとして“なんでもござれ”じゃないかな?」
「あ、本当です。白い蛇を見つけて下さったなんでも屋さんですね」
なんでもござれは、森の中で出会った自称“なんでもできる男”だ。彼も何かの用事でこの森を歩き回っていたそうだけど、こんなに早く再会するとは夢にも思わなかった。
おいらとソーセージは、なんでもござれの元へ駆け寄った。
「おやおや?これは、いつぞやの小人とソーセージじゃないか!」
「なんでも屋さん。こんな所で一体何をされているのですか?」
「いえね…。実は、この森に恐ろしい一角獣が現れると聞いて、退治しにやって来たんだよ」
「なんと!?なんでも屋さんもそうだったのですか!?」
「ん?そうだけど……君らはどこかで一角獣を見掛けなかったかい?」
「一角獣なら、さっき向こうへ走って行ったよ」
二体の怪物が消えていった方角を指差すと、なんでもござれは途端に目を輝かせた。
「なんだって!!そいつは本当かい!?」
「ええ…。ワタシ達も、ついさっき見たばかりです」
「こうしちゃいられないぞ…。すぐに追跡だ!!」
なんでもござれは鉄砲玉よりも速く、森の奥へと駆けて行った。
「ついでに、怪物さんも探してきて頂けるよう、お願いすれば良かったですね…」
「うん…」
まるで嵐が過ぎ去った後のように、原っぱは穏やかな時間を取り戻す。
おいら達は再び途方に暮れた。

(記入者:ルシュティル)

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