◇逆転SS
□sweet&sweet
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「…最初はスッゴク嬉しく思ったんだよ」
『…そう』
「ああっ!何てステキなとのさまんじうって」
『…彼はマヨイのことを思ってどちらにしようか悩んだワケでしょう?』
「…うん。それはそーなんだけど」
『貴女のことを考えに考えたあげく“とのさまんじう”にしたワケでしょう?どうして不満なのかしら?』
「…だって、みつるぎ検事さんは冥サンに“黒い恋人”を買ってきたんでしょ?!」
『…それは、私が単にお饅頭よりもチョコレートの方が好みだからよ』
「…そーかもだけど、」
『…このままじゃ埓が空かないから、話を総括するわ!』
「う、冥サン、法廷モードだ!」
『結局、マヨイはお菓子の名前にひっかかってるワケ?』
「……………」
『…黙っているところを見ると図星なのね』
「…そんなこと…」
『ないとは言わせないわよ。わざわざ電話までしてくるくらいなんだから。いいこと?マヨイ、』
「は、はい」
『逆に貴女だったら、彼のためにどちらを買うか考えてごらんなさい』
「そりゃーとのさまんじうだよ!」
『そういうことなのではないかしら?…元々、解決も何もないような問題だけど、一応、区切りもついたようだから電話、切るわね』
「あ、うん!冥サン」
『何かしら?』
「…くだらないこと聞いてくれてありがとね」
…お礼は味噌ラーメンで良いわ、と冥さんは軽やかにそう言うと電話を切った。
「……どうかしてるよねー」
とのさまんじう…大好きだし、冥さんのアドバイスもよーく解る。
だけど、
なるほどくんが悩みに悩んで、恋人ってお菓子じゃなくとのさまんじうをあたしに買ってきたのが…ちょっともやもやする。
結局、お茶を入れに行く振りをして、あたしは冥さんに電話をした。
たかだかお菓子の名前…。
「わかってるんだけどさ」
あたしはやっぱり、なるほどくんにとってはアヤサトチヒロ=おねえちゃんのイモウトくらいの存在でしかないのかなぁ?
こんなくだらないことを考えてしまうのは何でなんだろう?
(…いい加減にお茶も入れないとなるほどくんに怪しまれちゃう)
…その前にっと
「トイレ♪トイレ♪」