◇SOS団・SS

□お洒落は足元が基本です@
1ページ/1ページ


いつもの放課後
部室内

「こんにちは」

「よう」

「おや、珍しいですね。貴方だけですか?」

「あー、ハルヒは『いいこと思いついたわっ!』で校内探索、朝比奈さんは補習で長門はおそらく掃除当番だ」

「そうですか」

「ま、そんなわけだから、昨日の続きでもして待つしかない」

「そうですね、お相手願います」


〜オセロ勝負中〜///

「みなさん、遅いですね」

「ああ、朝比奈さんや長門…は、ともかく。ハルヒの奴…」

「気になるのでしたらどうぞ中断していただいても結構ですよ」(ニコッ)

「気になんかしてねーよっと…」


パチ
と勢いよく置かれた石が
弾みで床に落ちる。


「大丈夫ですか?」

「ああ。お、あったあった」


床に落ちた石をキョンが拾いあげる。


「では再開ですね」

「つか、古泉」

「何ですか?」

「お前…靴下、左右違うぞ」

「え?!あ、本当だ」

「お洒落男子の代名詞、古泉一樹クンにしては珍しいこともあるものだな。うむ」

「僕は別にお洒落男子じゃありませんよ!」

「何だ、寝坊でもしたのか?」

「寝坊ではないのですけど、確かに朝、うっかりしたのは事実です。ちょっと動揺することがありまして」

「…ハルヒか?!」

「ああ、閉鎖空間ではないので安心してください」

「そうか」

心なしかキョンがほっとしているように古泉には見えた。

「実は…」

「実は?」

「夢です」

「は?」

「見た夢が…」

「悪夢だったのか!?」


それなら先輩として俺にまかせろ!
と言いかけ、キョンは古泉の表情に気づく。


コイズミ、頬、染まってる?Why!?


「まさか、アレか?惚れた女が出てきて『夢で逢えたら』ってか?」

「…え」

と言った古泉の頬はより一層赤くなった。
こんなありがたいんだかありがたくないんだかな古泉を拝めるのも珍しい!
よし、相手が誰か突っ込んでやろうとキョンが口を開きかけた瞬間、


ガラッ

部室のドアが開いた。


「…あ」

ガタガタッ
ガシャーン!…バラバラ

「わ!す、すみません」

古泉が慌てて席を立ちかけたため、オセロの石が床に散らばる。


部室に入ってきたのは…


「掃除終了」


見た目は華奢な宇宙人。


…これについては後でじっくり問い詰めねばな……
と、より頬を染める古泉を見ながらキョンは思った。
end


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ