◇SOS団・SS
□メロンとリンゴとミカン
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公園のベンチに腰かける2人
「古泉一樹に質問がある」
「何でしょう?」
「メロン、リンゴ、ミカンならどれが好き?」
「どれも好きですよ。それぞれ旬の時期は美味しいですしね」
「それでも、あえて選ぶのならどれ?」
「…うーん。…メロンかなぁ」(めったに食べられないし)
「…そう」
「?」
「では、質問を変える」
「どうぞ」
「メロン、リンゴ、ミカンを3つとも食べるとしたらどの順番?」
(何で今日の長門さんはこんなにフルーツにこだわるんだ?!)
「…順番ですか?」
「そう。答えて」
「まぁ、味が比較的やさしい感じからが無難とするなら、メロンからですかね?次にリンゴで、ミカンは酸味が強いから最後かな?」
「……そう」
(何で長門さん、うつむいてるんだ??)
「一体、何を知りたいのですか?」
「貴方の好みのサイズ」
「サイズ?」
「メロンを朝比奈みくる、リンゴを涼宮ハルヒ」
(……この展開はまさか!)
「ミカンを私の胸部として例えた」
「長門さんっっ!」
「古泉一樹はメロンが好物な模様」
「それは、飛躍しすぎですからーっっ!」
(ジッ)
「隠れた願望が出たと分析」
「絶対に考えすぎです!」
「…」(プイ)
「僕は、長門さんの………その『ささやか』な感じは好ましいですよ?」
「…手のひらサイズ」
(ポッ)
「そ、それで充分です」
「本当?」
「本当です」
「本当に本当?」
「本当に本当です」
「本当に…」
(ああもうっ!)
「大丈夫ですから」
(ギュッ)
…………
私を抱きしめた古泉一樹の顔は●並に赤かったので、私はメロンを選んだことを許そうと思った。
end
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