短編小説

□嫌よ嫌よも
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「キョン君、愛してます。」
「わかったから寄るな、近い!」
「キョン君大好きです。」
「俺は嫌いだがな。」
こいつの辞書には心が折れるとか諦めとかそういう単語は乗ってないんだろうか。
「キョン君、今日こそ僕の家に来てくれませんか?」
「断る。」
何されるかわかったもんじゃないからな。
「相変わらずつれないですねぇ。でもそんなところも…好きですよ。」
「頬を染めるな、気持ち悪い!大体なぁ、俺はそっちの趣味はないと何度言ったわかるんだ?」
この台詞も何度目か。こいつには日本語が通じないようだ、成績はいいくせに。
「嫌よ嫌よも好きの内、と言うでしょう。分かってますよ。素直じゃないところもあなたの魅力ですから。」
どこまで行っても平行線の会話に、今日も俺は匙を投げるのであった。あぁ、平和だなぁ。お前がいなければ。
「えぇ、わかりますよ。貴方といるとこの胸の高鳴りが収まりませんから。」
とか言うこいつを殴る許可を誰か俺に下さい。


嫌よ嫌よも好きの内、だなんて思い付いたやつはきっとコイツの先祖だろう。





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なんだかんだ言って満更でもないキョンw

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