短編小説

□ツンデレラ
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昔々あるところに、キョンと呼ばれる少年が居ました。
彼はいつも灰まみれで働いていました。

「キョン、それが終わったら掃除ね。そのあと洗濯。早くしなさいっ!」
「キョン君おままごと!」
「キョン君、お皿割っちゃいましたぁ!」
あぁあ、誰かこいつらを何とかしてくれ!俺は召使いじゃないぞ。
いや、だが朝比奈さんは故意じゃないからしょうがないか…。
粗末な服も、俺だけ食事の量が少ないのもまぁ許容範囲。
だがな、俺は一人しかいないんだ、3人いっぺんに俺に用事を頼むな!!
ため息をついても何も変わらない、そんな俺の毎日。

「キョン、私たちは舞踏会に行って来るからね。ちゃんと頼んだこと終わらせておきなさいよ。」
「「キョン君、行ってきます!」」
そんな言葉を残して3人は去って行った。
城のイケメン王子やら舞踏会なんて興味はない。
でも今日は与えられた仕事さえ終われば好きなだけ飯食って早く眠れるんだ。
俺は顔も知らない王子に少しだけ感謝した。
週一位でやってくれねぇかな、舞踏会。
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