短編小説

□君との距離
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ハルヒコたちと別れ、二人きりになる。
やっぱり一姫との距離は以前よりも遠くて、なんだか悲しくなる。
一姫は私が誘った理由を聞かないでついてきてくれている。
何か言わないと。でも、何を?
そっと溜息をつくと、一姫がこっちを見る。
「キョンさん、最近何だか落ち込んでるみたいですね。なにかあったんですか?」
私はよほど悲壮な顔をしていたのだろうか、一姫は心配そうに私を見る。
こらえきれずに、一姫に詰め寄った。
「なぁ、一姫は私が嫌いか?」
何を言っているんだろう、と自分でも思った。
「え…あの、キョン、さん?」
視界がにじむ。慌てて袖で目をこする。
「ゴメン、何でもない。」
背を向けて歩き出そうとすると、突然一姫の腕の中に収められる。
「一姫?」
「貴女が好きです。」
「いつ、き?」
「ただの“好き”じゃなくて、特別な“好き”です。
私のことを、軽蔑しますか?」
「しない!一姫、私も、好きだ。」
泣かないでください、涙を拭われて初めて私は泣いてるんだと自覚した。
「なんで、最近、一姫、私に、さ、触んなかった…」
鼻声でとぎれとぎれで、それでも一姫はちゃんと答えてくれた。
「貴女が嫌がっていたから…。逆に悲しませてしまいましたね。すみません。」
暖かい一姫の掌が私の頭を撫でる。
少し前はあんなにドキドキしたのに、今は何だかとても落ち着く。
「大好きですよ、キョンさん。」
私は、ゆっくりと頷いた。





百合いいよ百合(´ω`*)
一姫かわゆす(・∀・)
タイトルセンスが欲しいorz
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