12星座達の日常

遅刻する毎日です。
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月曜日の朝のことだった。

山のふもとにある東京ドーム三つ分の巨大な銀色の建物の中では、今日も慌ただしい一日が始まることとなる。



ピピピピピピピ

「う〜ん……」

目覚まし時計のけたたましい音が鳴って、朝の日差しを浴びながら十夜は寝返りをうった。

ピピピピピピピピピピ

それでも起きない十夜に、目覚まし時計は尚も鳴り続ける。

「んんん〜………」

寝ぼけ眼で顔を上げて目覚まし時計を止めると、再びベッドに潜り込んでしまう。

眠気で力が入らないのか、掛け布団が上手くかかっておらず、体のほとんどが出ていた。

すると再び寝返りをうちはじめた十夜。

「う〜ん……。むにゃむにゃ……」

パジャマが少しはだけて、チラッと見えてしまっている腹をボリボリかきながら寝返りをうつと、なんとベッドから体がずれてそのまま床に落下してしまった。

「だっ!!」


謎の声を発して大の字でうつ伏せになって床に落ちると、その衝撃で目が覚めたのか慌てて顔を上げた。
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