12星座達の日常
□ジャンボの重量オーバー
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「ジャンボさん…?お前、今日どうしたんだよ……?」
健治が尋ねるとジャンボは、レオと健治の近くに来て言った。
「どうって……、何が?」
「いや、そのずぶ濡れの体だよ。お前、今朝いったい何で来たんだ?」
「自転車…」
「自転車ぁ!?」
ジャンボの言葉にレオと健治は二人で驚いた。
「このザンザン降りの雨の中、自転車で来たのか!?何でバスで来なかったんだよ!バスがダメなら親に送ってもらう方法だってあるだろうにっ!!」
「親は二人とも俺が起きた時にはすでに仕事でいなかった…。だからバスに乗ろうとしたんだ。そしたら…」
健治が質問すると、ジャンボは言いづらそうに口を開いた。
「“重量オーバーです”って言われた……」
「ぶ!」
ジャンボの言ったことに、必死に笑いを堪えるレオと健治。
「仕方ないから次のバスに乗ろうとしたら、やっぱりこっちも満員すぎて“重量オーバーです”って言われた………」
「ブーッ!!だーはっはっはっは!!」
とうとう耐えられなくなって、レオと健治は腹を抱えて大爆笑し始めた。
「“重量オーバーです”!ひーひっひ!ヤベェぞコイツは傑作だぁ!!ひーひー!!」
「フツーなら少しくらい満員でも乗れるものを、2メートル近いジャンボは乗れないんだ!!あっはっはっはっは!!」
「それ以前に、こいつの場合バスの座席には座れても、立って手すりに捕まるのはムリじゃね!?もし手すりに捕まるようなことがあればこいつの頭、天井を突き破っちまうぞ!」
「バカヤロー!んなことねーだろ!!だっはっはっはっはっは!!その前にジャンボの場合、首の骨ヤっちまうだろうけどな!」
「ぶっはははは!それでホスピタルってか!!バカ、笑わせんなよ!!あっはははははは!!」
「ひー!ひー!もうヤメロ!マジ、腹いてぇーー!!」
健治が笑いながら話を切り出すと、それに笑いながらもさらに話を繋げようとするレオ。
最終的には二人で大爆笑で、もはやジャンボにはどうすることもできなかった。
「………………。」
デカいのは何かと大変だが、たまには役に立つこともあるのだよジャンボ。
頑張れジャンボ!
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