12星座達の日常

ジャンボの重量オーバー
2ページ/3ページ

「ジャンボさん…?お前、今日どうしたんだよ……?」

健治が尋ねるとジャンボは、レオと健治の近くに来て言った。

「どうって……、何が?」

「いや、そのずぶ濡れの体だよ。お前、今朝いったい何で来たんだ?」

「自転車…」

「自転車ぁ!?」

ジャンボの言葉にレオと健治は二人で驚いた。

「このザンザン降りの雨の中、自転車で来たのか!?何でバスで来なかったんだよ!バスがダメなら親に送ってもらう方法だってあるだろうにっ!!」

「親は二人とも俺が起きた時にはすでに仕事でいなかった…。だからバスに乗ろうとしたんだ。そしたら…」

健治が質問すると、ジャンボは言いづらそうに口を開いた。

「“重量オーバーです”って言われた……」

「ぶ!」

ジャンボの言ったことに、必死に笑いを堪えるレオと健治。

「仕方ないから次のバスに乗ろうとしたら、やっぱりこっちも満員すぎて“重量オーバーです”って言われた………」

「ブーッ!!だーはっはっはっは!!」

とうとう耐えられなくなって、レオと健治は腹を抱えて大爆笑し始めた。

「“重量オーバーです”!ひーひっひ!ヤベェぞコイツは傑作だぁ!!ひーひー!!」

「フツーなら少しくらい満員でも乗れるものを、2メートル近いジャンボは乗れないんだ!!あっはっはっはっは!!」

「それ以前に、こいつの場合バスの座席には座れても、立って手すりに捕まるのはムリじゃね!?もし手すりに捕まるようなことがあればこいつの頭、天井を突き破っちまうぞ!」

「バカヤロー!んなことねーだろ!!だっはっはっはっはっは!!その前にジャンボの場合、首の骨ヤっちまうだろうけどな!」

「ぶっはははは!それでホスピタルってか!!バカ、笑わせんなよ!!あっはははははは!!」

「ひー!ひー!もうヤメロ!マジ、腹いてぇーー!!」

健治が笑いながら話を切り出すと、それに笑いながらもさらに話を繋げようとするレオ。
最終的には二人で大爆笑で、もはやジャンボにはどうすることもできなかった。

「………………。」


デカいのは何かと大変だが、たまには役に立つこともあるのだよジャンボ。

頑張れジャンボ!




後書き→
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ