十二守護星LEO
□【7】たった一つの望み
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「喰らえ!雷の……」
そう言って十夜は、右手を伸ばした。
しかし…
「………えっと、なんだっけ?」
ズコーー!
技の名前を度忘れた十夜に、レオ達三人は雲の上で盛大にコケてしまった。
こ、こいつ…
ホントにゼウスの息子か…?
呆れながらもレオは、ずっこけた体を起こした。
…今だ!
その瞬間、隙をついて早矢が十夜に蹴りを入れようとした。
しかし…
「あっ、思い出した。雷の闘牛!!」
すると、十夜の右手の石と模様がチカチカと瞬き、彼の背後から全身雷でできた闘牛の大群が押し寄せて来た。
「なにっ!?」
早矢は、闘牛の大群を見て目を見開いた。
「うわぁっ!!」
しかし、そうこうしてる間に早矢は闘牛の波にぶつかって、流されてしまう。
「わぁっ!?」
「きゃあっ!!」
早矢だけではない。
なんと、レオとミユにも被害が及んでいたのだ。
「この技は、発動者意外周囲にいる全ての敵にダメージを与えるものです。例え避けても避けても、ダメージを受けるまで追いかけ続けますよ。」
そう言って、口の端を上げる十夜にレオは歯を食いしばった。
くそっ…!
勝てるわけねぇっ……!