十二守護星LEO
□【9】傷だらけの少女
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いつもの朝。
レオは眠気の勝る顔でいつものようにフラフラと学校の廊下を歩いていたら、後ろから建治に声をかけられた。
「レオ!」
しかしレオは寝ぼけていて気づかない。
「レーオ!レオきゅ〜ん!」
しかし一向に気づかないので、建治は廊下中に響き渡るほど大きな声でこう言った。
「一昨日、早乙女美優と手を繋いで家へ帰った火村玲男く〜ん!」
「だぁぁあああーー!!ヤメレッ!!」
「もがっ!!」
ようやく気づいたレオは、慌てて健治の口を塞ぐ。
「あ、け…、健治か……。よぉ。」
「よぉ、レオ。…ってか気づくの遅くね?」
気づけば健治が目の前にいたので、レオは慌てて健治の口を塞いでた手を離した。
「ジャンボも…。よぉ。」
「…よぉ。」
と、レオはハッと我に返った。
「つーか何で健治までそのこと言うんだよ!」
「いやだってさ、レオがあまりにも気づかなかったから……」
すると、レオの背後から声が聞こえた。
「レオ。」
振り向くとそこにはミユが遼子と並んで立っていた。