十二守護星LEO
□【10】笑顔を失ったマーメイド
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今にもシャドウの隕石に押し潰されそうな少女を、レオは変身して助けた。
ミユと早矢と十夜も変身して、レオが少女を助けている間にシャドウと対抗していた。
レオは少女を抱き抱え、安全な場所へと移動させた。
「お前はもう戦うな。ここにいろ。」
しかし
パシッ!
なんと少女はレオの手を払い除けたのだ。
そしてレオを光の宿らない瞳で、鋭く睨み付けた。
「何で助けた?」
これにはさすがのレオも怯んでしまった。
「何でって…、危ないところだったんだぞ?当然だろう!?」
「助けろなんて誰も言ってない!」
少女の一言にレオは少し頭に来てしまった。
んにゃろう…
可愛くねぇなオイ……
「あんな雑魚、アタシひとりでも倒せた。なのにアンタ達が手を出した。余計なことさえしなければこっちのもんだったのに……」
「その割りにはだいぶマズイ状況だったみたいだけどお嬢さん?」
「っ……!」
こめかみに血管を浮き立たせながら、腕組みをして少女を見下ろすレオに、少女はカッとなった。
「ま、とにかく!あとは俺達に任せろってこった!」
そう言うと、レオは少女の肩をポンと叩いてミユ達を助けに行ってしまった。
「……………。」
少女は傷の痛む部分を押さえながら、レオの背中を黙って見詰めた。