★short story★

□僕にとって君は特別
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君がここへ来たことで僕たちは出会った。その綺麗な白い手を引っ張って連れてきたのナツ。僕じゃない。この時点で少し出遅れた感。しょうがないんだけどね、別に。そのあとは本当にいろいろあった。ファントムのときに彼女が落とした鍵。あれを拾ったことも必然。まぁ探したんだけど、そんなことをしたのも彼女の優しさに惹かれたから。そのあとに僕のことを命がけで救ってくれたのは彼女。その時決めたんだ、僕はずっとこの少女を守ろうって。だけど次第にその気持ちは“恋愛”へと変わっていった。最初から好きだった、といえば好きだったけど。まさかここまでハマってしまうとは思ってなかった。いや、思ってたのかもしれないけど、僕は自然とその心を頭の隅に埋めていた。好きになったのは何がきっかけって聞かれると、うまく答えられない。敢えて言うのなら、彼女とすごす日々がきっかけ。気付いた時にはもう手遅れ、僕の心は彼女に惹かれた。“好き”という心が彼女に惹かれた。でも彼女は、――ルーシィは僕を好きになることはない。多分、これからずっと。わかるんだ。なんとなくだけど、彼女が好きなのは僕じゃない。だからといって好きなのが誰っていうわけでもない。ただ、僕を好きにはならないだろう、ただそれだけ。あーあ、こんなに切なくなる位ならわからない方がいいのに。星霊と主人はある意味近すぎるんだ。近すぎるからわかってしまうし、近すぎるからわかってもらえない。なんとまぁ微妙な距離。ルーシィと契約する前の僕、つまり上辺だけでも「人間」の“ロキ”ならまだ望みはあったのかもしれない。なんて、変な想像したって所詮は無駄なんだけど。あーあ、こんなこと考えてたら笑えて来ちゃった。笑えるのに泣きそう。君が僕じゃなくて他の誰かと幸せになるんだっていう、そんな当たり前の未来を少し想像するだけで泣きそうになる目を、君に気付かれないために僕はサングラスをかけてるんだ。


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悲恋シリーズ第二弾ロキ。またまた短くてさーせん台詞なしさーせん。
一気に書いたからちょっとあれっすね。雑っすね。。最後の終わり方気に食わないけど他に書き方が思いつく頭もってないんでおーわりっ。

2010.5.17

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