★short story★

□それでもいいから
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ナツが好きだって気付いたのは大分前。多分好きだったのはもっと前。けど、気付くのには時間がかかった。出会ってから大変なことがいっぱいあった。最近は落ち着いてきたけど、あたしはナツといる時間が多分一番多い。前からずっと。一番ナツに近い女の子は多分あたしだと思う。や、ていうかあたし。なんでかわかんないけどそんな気がする。自意識過剰って言われてもしょうがない気がする。あたしは最近、思ってばっかり。気がする、思う。そればっかり。だって言う勇気もないんだもん。今でいいのかって言われたら良くないけど、恋人になりたいけど、でもあたしはどうやら自分で思っている以上にチキンならしい。満足していないこの関係に手を加える勇気がないらしい。あー、なんてヘタレ。グレイじゃん、なんて思ったり。普段は強気でわがままな態度取ってるくせに、こんなことになるとあたしってばこんなに変わっちゃうんだ。なんか自分で自分に引くわー。や、それ通り越して笑えてくる。そうだよ、ろくに経験したことだってないんだ。ここは経験者に聞いてみよう。うん、そうしよう。
エルザは…悪いけど、あてにならなそう。ミラさん、も、多分無理。おもしろがって終わる。カナはない。だって酒が恋人じゃん。あ、でも…。うん、やっぱ違うか。ビスカは頼りになりそうだけど、相手はナツとは違って落ち着いてるしやっぱだめ。となると、うん。一番頼りになりそうなのはレビィちゃんだ。さっそく聞いてみたところ、ナツのこと?って聞かれた。え、なんでわかってるの?エスパーなの?そう言ったら笑われた。あたしはどうやらわかりやすいらしい。ナツにもばれてるのかなって聞いたらそれはないって断言された。即答だった。えー、ナツどんだけー。でもレビィちゃんはやっぱり優しかった。

「無理して言う必要はないと思う。けど、私はルーちゃんががんばりたいって言うなら応援する。って言っても何ができるってわけじゃないんだけどね。ナツじゃないし」

優しくて、友達思いで、そう言って笑ったレビィちゃんにほんとに感動。あたしいい仲間もったなって思った。で、決めた。告白しようって。だからナツだけを仕事に誘った。適当な理由付けて、エルザたちにもお願いして二人だけで行かせてもらった。二人っきりなんて緊張するから落ち着く時間をとるために一泊二日のやつを選んだ。ナツがすきそうな仕事がなかったのが残念だけど。帰りにハッピーは運よく寝てくれた。ほんとにハッピーに感謝。ありがと。レビィちゃんも応援してくれて、他のみんなも理由は知らない(もしかしたらレビィちゃんみたいに気付いてるのかも知れないけど)けど協力してくれて、そう思ったら頑張れた。けど答えはNO。もしかしたらOKしてくれるんじゃないかっていう甘い考えはもろくも崩れ去り、でも落ち込んだらナツに悪いし、これで気まずくなるのは嫌だった。だから涙をこらえてこれからもこのままで、っていうことは伝えた。それを言った途端、涙が溢れそうになってすぐに顔を逸らした。ナツがあたしを振った理由は知らない。けど多分、ミラさんに聞いたあの子なんだろうな、って。あーあ、あたし負けちゃった。勝ち負けじゃないけど負けちゃった。ナツも多分気まずかっただろうけど、ちゃんとばいばいしてくれた。あたしも笑ってばいばいした。部屋に入った途端、さっきまで頑張ってこらえてた涙がどんどん溢れ出てきて、涙で部屋がいっぱいになるんじゃないかってくらい泣いた。けど、それでもナツと居たい、って。また口に出さないで思ってばっかりだけどやっぱりあたしはわがままな子だと思う。


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あぁもう何この絶望感書いてる途中申し訳なさすぎた。他の三人とは違って(ぇ)本気でるーちゃんに申し訳なくなった。
悲恋シリーズ最終回るーちゃんでした。この話、ナツのと関係あるのにしたのはそれでちょうどいいじゃんとか思ったのとやっぱり二人には幸せになってほしかったから。え、これ幸せじゃないじゃんとか思ったそこのあなた!つづきがありますのー((←
だってやっぱり悲恋とか無理!!!((ぇ

2010.5.20

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