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□第10話
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扉が開いて…オレはシュタッと着地!
…と思って準備したけど。
ぽよっ
『…ぃでっ!』
…下にクッションが敷いてあった。
…そのおかげで構えていたオレは、膝に顎をぶつけて舌を噛んだ。
『〜〜〜っ!』
…声にならない痛み。
みんな、オレの事変な目で見てるんだろうな…
そう思って、回りを見渡し、た…?
…そこには、人一人としていなかった。
しかもここはすごく狭い個室。
婦人用公衆トイレの個室くらい狭かった。
『え、みんな…?』
響くのは、自分の声だけ。
……落ち着け。
…つまりだな、君は運悪くみんなとは違う道に来てしまったのだよ。
…自分を自分で諭す。
『…なんでオレだけ…』
…そう思ったが、ヴィキは立ち上がる。
…ここで逃げたり試験に落ちたりしたらおしまいだ。
そしたらヒソカにどんなに呆れられるだろう。
「もう君なんかいらないよ◇」
怖い顔をしてそんな事を言うヒソカを想像する。
ここで絶望してたら、これが現実になりかねない。
『…頑張ろう。』
…ということで出口を捜す。
がこっ
…案外簡単に見つかった隠し出口。
狭いからね、数秒で見つかったよ。
そして狭い個室を出た先には…
†