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□第2話
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『……。バイオリンって、どんなんだっけ?』
トリップしたときに興奮しすぎたのか知らないが、
毎日のように触っていたバイオリンの姿をすっかり忘れていた。
「…ヴィキ。それ、本気で言ってるのかい?」
ヒソカは少し困った顔で言った。
『(うわ…。なんか怖い!ヒソカ怖い!
こんなことになったのもここの世界に来る前に来たあの光ってる場所の「声」のせいだ!)』
ヴィキは自分の過ちをこの世界に送ってくれた「声」のせいにした。
ーーー人のせいにするなんて最悪ですね。
『!!!』
突然話題(?)の「声」が聞こえた。だがヒソカは何も気付いていない。
ーーーフフフ。驚きましたね?実は私ずっと貴方をそばで監視していたんですよ。
『(うわぁ…ストーカー…。)』
ヴィキは心の中でそうつぶやいた。
ーーーストーカーとは失礼ですね。それに私の名前は「声」でなく「天の声」です。
どうやら自称「天の声」には聞こえていたようだ。
『(自分で「天の声」とか…。恥ずかしくないのか?)』
ーーー本当に失礼ですね。こんなこと言われそうだったから
この前は名前を言わなかったんじゃないですか。
『(ふ〜ん。…どうでもいい。)』
ヴィキが冷めた目でそう心の中でつぶやくと、
自称「天の声」はスネているようだった。
『(あぁ〜。ウゼぇ。スネんなよ;ちゃんと「・の声」って呼んでやるから。)』
ヴィキは書かないとわからないことを言った。
ーーー…「・」じゃなく「天」です。
『(…ジョーダン、ジョーダン。
そうだ、お前のせいでバイオリンの形忘れたんだけど、どうにかしてくれよ。)』
ヴィキは本題に戻った。
ーーー知りませんよ。そんなの。忘れたのは貴方でしょう?
『(……。)』
ーーー自分で思い出してみてください。明日ぐらいにはきっと思い出せますよ。
『あ。今思い出した。』
急に思い出したヴィキは念でバイオリンを作ることに成功した。
「おお◆やっとできたね◇」
今度作ったのは完璧な形をしていた。
「ヴィキ。それを弾いてみてよ❤」
そう言われ、ヴィキは弓を念で作り出し弾き始めた。
〜♪〜♪〜♪〜
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