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□第3話
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ヴィキは身に危険が迫ったときのためにバッグからバイオリン用のケースを取り出していた。


これはここに来る前に買っておいたヴィキの念で作り出したバイオリンを、

本物と見せかけるためのケースだ。


キルアに怪しまれないようにヴィキは自然に取り出してそれを背負う。


なぜ怪しまれてはいけないのかというと、

キルアが念のことを知るのはまだ先の事であり、(原作上では)ここでバレてしまうと

ストーリーが崩れてしまう可能性があると判断したからだ。



幸いキルアには何も言われなかった。


しばらくボーっとしていると、

ついにあのいつもマンガで見ていたゴン達が試験会場に入ってきた。



「アイツ…オレ達と同い年かな…?」



キルアもゴン達に気付くと、そうつぶやく。



『あ、そうかもな!どうする?話しかけてみるか?』



少し歳はさばを読んでいる上に、同い年なのを知っているが、物語の進行上知らないフリをするヴィキ。


「…そうだな。あ、トンパ、アイツらも狙ってるみたいだな。」


しばらくトンパの様子を見ているとやはりトンパはゴン達を狙っていたようで、

ニコニコ(ニヤニヤ?)しながらゴン達に近づいていった。


『あ…、ジュース飲ませようとしてるね。止めに行く?』



ヴィキはキルアに訊くと、


「いや、様子を見よう。

あれでアイツ等がジュースを飲んで失格になったらその程度の人間だったってことだ。」


なんだか聞いたことあるようなないようなセリフをキルアは言った。



『うん。…そうだな。』



…ということで様子を見守ってみる。

はぁ〜クラピカかっこいい〜。もっと近くで見てみたい。


レオリオも背が高っ!ゴンと比べると余計に…


ゴン、かわいすぎっ!あの髪どうなってんだろ?

たしかアニメでは水かけるとツンツンじゃなくなってたな…。


そして…キルア、やっぱカッコいい…。こんな近くで見れるなんてオレって幸せかも…


「オイッ!」


ふいに誰かに声をかけられたような気がする。



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