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□第6話
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キルアはそう言うとアクティブタの体をひょいっと持ち上げヴィキの方へ転がした。
「お前、今気付いたけど腕怪我してんじゃん。
弱いのか強いのか知らねーけどさ、無理しないほうがいいぜ。」
オレ一人でもブタは仕留めれたけど…どうやら助けてもらったみたいだ。
っていうかいつの間にここ来たんだ…?
あやうく念使うとこ見られるとこだった。
『…サンキュ。』
…キルアが自分を助けてくれた。
いつも漫画でしか見てなかったキルアが…!
一人感動しているヴィキ。
『(…あ、そういやブタどうやって持ち運べばいいんだ?
担ぐなんてしたら腕また傷開いちゃうし。)』
その感動もすぐ終わり視線がブタに移る。
「あ、いいよ。
いつもだったらほっとくんだけどさ、なんか気になっただけだし。
ああいう時は固まってない方がいいぜ。死ぬから。」
『そっか。(しょうがないから引きずっていくか…?)』
ヴィキはついさっきまで感動していたキルアの話なんて半ば聞かずにブタの事を考えていた。
するとキルアに向かって突進するブタが一頭見えた。
『(あ、ブタだ…これは助けてもらったお礼をするべきか?)』
ヴィキは特に危険も恐怖も感じず平然とキルアの背後に近づいているブタを見る。
数秒後キルアはブタに気付く。
「うわっ…と…。あれ、ブタは?」
キルアが声を上げた時には、ブタはヴィキによって仕留められていた。