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□第14話
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「ようこそゾルディック家へー」


『うわぁ…やっぱ大きい…!』



人通りのない裏道を通り結構時間をかけてたどり着きましたゾルディック邸…の門。


服が血まみれのキルアと、抱き合ったせいで少し血が服に付着しているヴィキがいた。

…遠くから見ると何事かと思われそうだ。


門に近づくなりキルアは原作と同じ門番に話しかけ、ヴィキを紹介する。



「なんと…キルア坊ちゃまがお友達を連れてくるとは!」


『あはは…初めまして。キルアのお友達させてもらってます。』



「友達」ってことでいいのかな…?

そう思ってキルアに目を向けたが、キルアは嫌そうな顔をしていないようだ。

だが、目が合ったが、すぐに逸らされてしまった。


…それにしても門番さん、すごい驚きようだ。



「じゃあゼブロ、親父達にヴィキはオレが連れてきたって言っといて」


「了解しました」


「おう。じゃあヴィキ、行くか。」



キルアはそう言って目の前にある大きい門を開けようとする…が。



「あ、ちょうどいいしヴィキ。「試しの門」やってくか?」



にこっと笑い、大きい門を指差す。


「試しの門」とはゾルディック家の有名な重い門のことだ。



『え、いいの?…でも無理そうだよ…』


「大丈夫だって。お前、試験の時ブタを余裕で気絶させてただろ?」


『うっ…』



それって念使ってた時じゃん。


キルア、バッチリ覚えてるんだね…

キルアの目の前だと念まだ使わない方がいいと思うんだけど。



「ん?どうかした?」


『ううん、なんでもない。一応、やってみる…』



ヴィキは門に触れてみる。


…念使わなかったら動かないんだろうなあ。


念がなかったらオレの力は普通の女の子と一緒だよ。

…ちょっと口調は男だけどね。


少し考え、やっぱり念を使わずにヴィキは門を押してみる。



『お…重ッ!!』



なんだこれ!

もしかしてただ壁を押してるだけなんじゃないの?


そう思わずにはいられないほど、門はビクとも動かなかった。



「あちゃ…ダメか。」


『うん…』



お前ならできると思ったのにな、とキルアはつぶやき門に近づく。


キルアが門に触れたのでヴィキは少し離れてそれを見守る。



ゴゴゴ…



そんな音を立てて簡単に開こうとする門。


…え、あれ壁じゃなかったの?


動き始めた門は、やがて完全に開く。



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