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□ひげはいるんだ
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朝。
MSFの洗面所。
「カズ……」
「ん?」
「カズ……」
「なんだよ。今髭そってんの。邪魔しないでよ」
鏡を見ながら剃刀をあてているため後ろを振り向かずに返事をする。
鏡越しに確認すると何故か背後でスネークがしゃがみ込んでいた。
「カズぅ〜……」
「もう、なんなんだよ」
仕方なく後ろを向きスネークの側にいく。
「どうしたのさ?」
「カズ……髭……」
「髭?……あららぁ」
見ると片側の髭だけがなくなっている。
「あっはは、そりゃまぬけだ。でもそんなへたりこむほどショック受けなくても……」
「違うんだ。これは……バランスをとってくれていたんだ……だから片方無くなるだけでうまく歩けな……」
「んな馬鹿な!!」



「っていう夢を見たんだ」
「ほぉ〜」
「猫の髭じゃないんだからな〜あっはは」
バン、バン。
今は朝の洗面所。
スネークは髭を整えていた。
そんな人の背中をたたけば……。
「あっ!」
「あ…………」
「髭……俺の……」
「あ〜……あれって正夢、だったのかな」
「カァズゥ〜……」
「ぎゃあぁぁ〜!」

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