□幼き過去
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「な、何だこの剣は…」

すぅっと、剣が光りはじめる。

「我が眠りを妨げるものよ…」

聞いたことのない声。
辺りを見回してもそれらしき声はしない。
あるのは剣のみ。
まさか…

「この呪いを受けるがよい!!」

光が強くなり、一行はその光に飲み込まれた。





























「い、たたた…」
「坊ちゃん、サイさん大丈夫ですか?」
「あぁ、心配ない」

洞窟とは違う周りの匂い。
草が混じった風。

ここは…

「お兄ちゃんたち誰?」

目線を下に。すると小さな男の子が立っていた。
あれ…
この感じ、この雰囲気…

まさか…

「テッド!早く来なさい!!」

突然現れた老叔はテッドと呼ばれた少年の腕を引き家に入った。
言葉が出ない。
はじめは『ん?』と思ったが名前で確信した。
彼はあの『テッド』だ。
ふと、サイに目をやる。
やはり、言葉が出ない。
サイも確信していたが、また別の事も考えていた。


「あれってテッド君ですよね?」
「でも…どうして幼いんだ?」

首をかしげるティルとクレオ。

「ティル、俺が前に行ったこと覚えていないか?」
「覚えて?」

今までの事を思い出す。
そして、ある事を思い出した。


―今の時代から300年前。


「と言うことは…」
「そう、ここはさっきの時代から300年前なんだ」
「ここが…」

サイの顔は暗いものだった。
何を…
何を思っている?






ふと、村が静かになる。
すると突然村のあちこちで火が上がった。

「なっ、これは!?」

「フフッ…早くソウルイーターを出しなさい」

声がする方を見てみる。

「ウィンディ!!!」
「あら、あなた達なぜ私を知っている?」

答えようとはしない。
ただにらみつける。

「まぁいい、私はこの家の中に用事がある」

その家はテッドが入っていった家。

「ウィンディ、少し話が」

「ネクロード!!!」


「何だ、ネクロードの名も知っているのかい。でも今はそれどころではないから後でじっくり聞いてあげるよ」

ウィンディとネクロードは話を始めた。
今なら中にいる2人を助けられると思い家の中に入った。



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