□命の運命
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「やぁ、ティル久しぶりだな」
「本当に…」

本当に久しぶり。
何も変わらない姿。
何も変わらない声。

テッドが目の前にいる。


「ティル1つ聞いてほしいことがあるんだけで」
「な、何だい?」



「そのソウルイーターを返してくれないかい?」
「えっ…」
「俺はその紋章の力のおかけで300年間老いることなく生きてこられた。その紋章がないと俺はこの世に存在出来なくなる」

この世に存在出来なくなる…
でもどう見てもテッド側にはウィンディがいる。
もし、もし渡したら…


どうすれば、どうすれば良いんだ…

サイ!!!











「ん?」
「どうされましたサイ殿」
「マッシュ今俺を呼んだか?」
「いえ、何も」
「そうか…」

何だろう。
胸騒ぎが治まらない。
左手が痛くなっていく。
ティル、テッド…









「さぁ、早く」

テッドは1歩1歩近づいてくる。
その時だった。
ソウルイーター自身が暗い闇を放ちティルとテッドを包み込む。

一瞬目を閉じ、次に開くと闇の中にテッドが立っていた。

「テッド!」
「ティル、すまない」
「どうしてあんなことを」
「俺はウィンディに捕まってからこのブラックルーンによって身体を支配されていたんだ」

この言葉を聞き、ティルの中で怒りが込み上がってくる。
ウィンディはテッドをどうしたいんだ!?

「ティル今から俺がすることを許してほしい…」

それと同時に闇は消え、元の景色になる。

「さぁ、ソウルイーターを返してくれ」

また操られている感じの目。
テッドはまた1歩1歩近づいてくる。

「さぁ、紋章を奪いなさい」
「ソウルイーター、お前は今まで沢山の魂を盗み取ってきた」
「テッド…?」

「テッド!!何をしているの!?」
「残念だったな、今の俺はこのソウルイーターが近くにいるおかげで正気でいれる」

今のテッドは操られていない。
そう思うだけで心が軽くなる。
でも、ソウルイーターが疼いている。

「ソウルイーターよ、お前は俺の故郷の人々の魂を盗んでいった。他の争いの最中でも…」

テッドの村を思い出す。
ウィンディがやってきた時、村の人々が死んでいった姿。
そして、他の争いはサイの群島諸国でのことも意味しているだろう。
あの戦争でも沢山の人が犠牲になったと聞いた。




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