夜想曲の破片
12/29(Tue) 13:17
Christmas present
「か、勘違いするなよレックス。イスラのを作った時に毛糸が余っただけで別に深い意味はなくてだな…」
顔をそらし、早口にそう言いながらそれを手渡してくる彼女。
ところどころ網目がずれてたりしてるものの、丁寧に編み込まれたそれに手を入れるとまるでサイズを測っていたかのようにピッタリとはまり、ほんわかと毛糸特有の温もりが優しく両手を包み込んでいく。
「…俺が寝てる時にサイズ測ったの?」「た、たまたまだと言っているだろう!どうして貴様はそう都合のいい解釈ばかりしてッ…!?」
不意にアズリアの両頬が温もりに包まれていく。
「暖かいでしょ?アズリアが一生懸命に作ってくれたから。」
そう言ってレックスが優しく目元を撫でてあげた途端、みるみるうちに耳の先まで真っ赤に染まっていくアズリアの素顔。
「ち、違っ…!だからっ、たまたまでッ…!」「はいはい、そこまで言うならそう言うことにしておこうか♪」「〜〜〜ッッッ!!!」
まるで子供にでも話しかけるようなレックスの笑顔にますます表情を紅潮させるアズリア。
「…もうお前には作ってやらないからな。」「うんうん、今度の時も楽しみにしてるね♪」
うっすらと降る白雪に火照る表情を冷まさせながら
「アズリア。」「ん?なん…ッ!?」「………♪」「…何が”メリークリスマス”だ馬鹿者ッ…」
積もった雪に軽い足音を響かせながら
「アズリア♪」「…もうその手には乗らない…ん?」
―ギュッ―
「暖かい?」「…当然だ。私が編んだのだからな。」
手のひらの温もりに浸っていく二人であった。
12/29(Tue) 13:21
後書き
季節ネタでレクアズクリスマスverです♪
…当日以降のupはご愛嬌ということでお願いします。(殴)
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