詩
□色なき風
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日が沈み
辺りが闇に包まれる
その闇を月の光が照らしてた
ベッドにゴロンと身体をなげだして
何気なく開いた窓を眺めてた
入ってくる風は何故か心地よく…
まだつけていた季節外れな風鈴が
カラン、コロン、カラン、…と音をなし
カーテンを、やわらかな波の様に優しく揺らす
前髪をさらい、頬をくすぐり
そして…
木々や葉の匂いを残していく
聞こえてくるのは、確かに秋の虫達の鳴き声で
鮮やかな色はないけれど、確かに秋を感じさせる風
色なき風→山野を吹く、その様子は見えないけれど、確かに秋を感じさせる風の事です。