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□魔女のきまぐれU
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魔女のきまぐれU
「えっ…姉さん?」
「…楼座?」
「「「「「「「「…!?」」」」」」」」
屋敷じゅうに八人分の声が響き渡った。
「どーなっとるんや!?」
「母さん!?」
「うー!ママ変!うー!うー!」
「お二人とも、よほど強く頭を打たれたのですね…」
「あり得ないぜ…」
「一体全体、どうなっていやがるんだ!!」
「なんで私がいるのよぉっ!!」
七人はあり得ない現実を目の当たりにし混乱している中、絵羽(楼座)は一人俯いていた。
「うー……大丈夫?」
「ちょ、ちょっと私の体変にしないでよぅ!」
「…胸が重い」
心なしか、にやけているように見える。
「とにかく、みなさん落ち着いて状況を整理しましょう」
夏妃が『冷静に』と宥める。
「母さんは楼座叔母さん…なんだね?…」
「楼座叔母さんが絵羽伯母さん…っだぁぁあ!わけが分からねぇぜっ!!」
「悪魔の仕業やぁ!!」
「ちょっ、こんな時まで冗談はよしてよぅ!!」
「でも、なんでこんなことに…普通あり得ねぇぜ!?」
「そんなの私が聞きたいくらいよぅ!!楼座も何とか言ったらどうなのぉっ!!さっきからにやけっぱなしで、今の状況でどうも思わないわけぇ!?」
「胸が…大きい…胸gあっ!?えっ!?何?」
しっかりとにやけていた。
「あんたには危機感というものはないのぉ…?」
「それはそうと、このまんまじゃわしもわからんわ!」
「うん、僕もこれじゃあどっちが母さんなのか…ややこしくなるよ」
その時、朱志香が何か思いつたのか『あっ!』と声を出した。
「あたし思ったんだけどさ、いっそのこと外見も入れかえちまえば、少しは区別がつくんじゃないかって」
「「「「「「「「……」」」」」」」」
『それはあまりにも子ども過ぎる考えではないか』と誰もが思っただろう。
「あまり気が進まないわぁ…」
「大丈夫かしら…」
「そーと決まったら、男性陣は出た出た!!」
男性陣は朱志香によって絵羽達のいる部屋から追い出された。
〜10分後〜
「「「………………」」」
「どうだっ!」
男性陣の眼前には、チャイナ服を来て髪を団子状に上げている楼座と、ロングジャケットを来てロングスカートをはいて髪を下ろしている絵羽の姿があった。
「少しは区別がつきやすくなったでしょうか?」
「スカートだと動きづらいわねぇ」
「コスプレみたい…」
「さぁさぁ〜面白くなって来たではないかぁ…次はどぉ〜するぅ?右代宮の人間達よ…精々妾を楽しませてくれよぉ?くっくっくっくっ」
☆続く☆