三次元の錬金術師

□三次元の錬金術師
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【第一章】
《始まり》




























突然だけど、ぶっちゃけ私は『スクウェアエニックス 週刊少年ガンガン』に掲載されていた『鋼の錬金術師』の大大大ファン。その話の主人公、エドワードに心底惚れてます。
最終回も終わっちゃたし、悲しいことにエドはウィンリィとけっ…うん。まぁ…しちゃったし…。結構寂しいんだけど、まぁ、ハガレンの大ファンであることは変わらないし!集めきれてないグッズ集めて〜……

でも…





…人生、そんな楽しいことばっかじゃない。




私の家族は4人家族。

…だった。
だけど、今は二人っきり・・・
お父さんは…家を出ていった…お母さんは…重い病気でずっと目を覚まさないまま…
唯一の家族は兄さんだけ…

兄さんと私はハーフ。
お父さんが日本人で、お母さんがイギリス人。私はぱっと見、日本人。でも体つきとか顔つきはお母さん譲り。
兄さんは金髪と蒼眼。日本人らしさナシ。でも性格はお父さんにそっくり。

私は兄さんがいなくなったら一人っきり…
そんな時に悪夢は起きた―――










交通事故で兄さんが入院した。重症だった。それで…それだけで…ずっと目を覚まさなくてもお母さんみたいに…期待が出来る…








――生きていれば――――




兄さんが…死んだ…?


私は信じられなかった…。
毎日毎日泣いた。
どうしよう…もし…もしお母さんが目を覚まさなくて兄さんみたいに一生目を覚まさなかったら……
兄さんが生き返ることをずっと願った。
そんなことあり得ないなんて分かってる。

疲れ切っていた私は病室に黒い扉が現れている事に不信感を抱かなかった。







・・・真理の・・・扉・・・?





ハッ…私もだいぶ末期だなぁ〜…

私は得体の知れない扉に手を伸ばした。


…本当に真理の扉なら…――





''兄さんを生き返らせて?''





その瞬間、私の意識は真っ白な空間に飛んだ。


―えっ!?――


本当に……真理なの!?
イヤッ!ダメ逃げなきゃ!
死んだ人は甦らない。それは三次元でも当り前なこと、私も知ってる。



≪           ≫



''なぁ?錬金術師?''





私はその瞬間左腕を『持って行かれた』
でも、もし……
兄さんが生き返るとしたら……?左腕くらい……でも……何に魂を定着させるの??やっぱダメだよっっ!!左腕を持って行かれるだけ!!?

エドっ!  助けて・・・






















そこで私の意識は途切れた。
目が覚めたとき見えた景色は、病室の天井じゃなくて
…空。雲一つない青空。
こんな空の事を快晴って言うんだっけ…
私はボンヤリとそんなどうでもいいことを考えていた。


それにしても…
先程の出来事は夢??
現実だとしても・・・何で!?私は錬金術なんて使えないのにってか第一!『鋼の』の世界は二次元だし!!とりあえず、ここがどこなのか把握しないと……。


私が起き上がろうとしたその瞬間、左肩に激痛が走った。


「――ッ!?」


痛い いたい イタイ!

そこで初めて周りの景色を見た。



「―ッ! アァァァァァァァーーー!!!」



意識が薄れていく中で見えた景色・・・それは



焼け落ちた家の跡・・・







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