SS

□過去拍手SS
1ページ/9ページ



「わっ!



…どうしたんですか?」






すごく久しぶりのデートの後。

振り返れば帰れなくなるからと、背を向け歩き出す私をあなたは急に





後ろから抱きしめた。




お願い。





もうこれ以上私の心臓に負担をかけないで。



あなたの側だと必要以上に働く私の鼓動は


限界寸前なんです。






「…もう少しだけ




一緒にいてくれませんか?」






憂いを帯びたあなたの声は私を麻痺させる。




あなたがそう望むなら



離れてくれと言われたって



もう離れられない。





「少しだけでいいんですか?」





「帰れなくなりますよ?」





優しく柔らかな声に混じる色気に胸がドキッとする。























あなたがゆっくりカウントするけれど、



一歩たりとも動かない私を



あなたは更にギュッと抱き締めた。





私は絶対あなたの側から離れない。





全部はあなた次第なんです。



だから離さないでね。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ