Days of Innocence
□秘密の
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遡ること約2時間。日もまだ登り切っていないころ。
賑わう街の一角で、一つの団体がもめていた。
「あぁ!?ジョーダンきついぜ、アンジュ!」
「わがままはダメよ?スパーダ君」
「そーよ。仕事なんだから、とっとと諦めなさいな。男でしょ!?」
「だからこそのリアクションだろがあ!!」
一同がもめている原因はギルドの依頼内容。その中味は
『シンデレラのドレスを試して来い!』
「えっと……、他の依頼はないの?確かに僕ら今お金が尽きかけてるけど、当面のお金が手に入れば問題ないんじゃない?」
「それがね、今の私たちの評判だとこの街で請け負える仕事ってほとんど無いみたいなの。あったとしても危険な防具の試行くらい。これだけ大きな街だから、仕事なんて選び放題だと思ったのになあ」
「だからってよお……」
「あんなあ。」
「! びっくりしたぁ〜。どうしたのよエル」
「ウチら女組だけで行けばええんちゃう?」
『…………………』
かくして
一人の少女の発言により女性陣は仕事を請け負い、男性陣は宿屋で待機 という現代社会にありがちな体制が、この日パーティーに敷かれたのであった。