Days of Innocence
□一泊二食、入浴料込み
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ギシッ……ギシッ………ギシッ…
間隔が定まらない音……聞いている側に不安感を与えるような床の軋む音が、廊下を不気味に這いずり回る。一定間隔ごとに浮かぶ淡いオレンジ色の灯りが風流さを演出していないでもないが、一人でこの道を進むには少なからずとも勇気を要されるだろう。…二人でも不安を感じてしまう人物が、ここに居るわけだが
「ち……ちょっと不気味だね?ここの宿屋……」
「あ?夜だからだろ。
まあ、確かに不気味って言われりゃ不気味かもしんねーけどよ……ルカ、オマエびびり過ぎ」
明らかに腰が引けているルカを横目に見ながら、スパーダは淡々と進んでいく。
「第一オマエ温泉初めてだっつってたろ?もっと嬉しそうにすりゃーいいじゃねえか」