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□たばこ
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栄えた街がある島に降りたのは久しぶりで。


海岸からすぐに繁華街が広がっていてとても便利。必要物資の買い出しに出るのが億劫にならずにすんでいい。


『ナミさん行くよ〜』


『はーいちょっと待ってー』


船のコックは一番重要な食料の買い出しに出る。
以前は私の買い物に勝手につきまといながら、器用に食材もきちんと買い集めていた彼。


内心、すごいなーとか、さすがだわ、とか思っていたけど、勝手についてきていたのは彼の方だから口に出して言ったことはなかった。


そのうちに、今では買い出しは2人で出るのが当たり前のようになってしまった。


嫌じゃないから別に咎めたりはしない。


『お待たせ』


『ん』


一緒に行くのが当たり前、『お待たせ』の一言に私の意志が入ってしまっていることに、理屈屋の私は気付いているが、彼はどうなのか。
つっこむわけでも、大袈裟に喜ぶわけでもなく、ただ穏やかな表情で私の少し斜め前を歩く。


 
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