【My treasures】
□Je vis avec toi...
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寝る前。
こっちにきてから胸がざわめいて落ち着かないことがあって、
気を紛らわせるために美朱と話してみようと美朱の部屋に寄った。
だか、彼女は自分の大事な人、鬼宿とのノロケ話をしてくる。
「ね、ね、つぐみさん、聞いて!鬼宿にもし、2人が海で遭難して
ボートがあってもどちらか1人しか乗れない状況だったらどうするって聞いたら
迷わず、あたしを乗せて鬼宿は岸まで泳ぐって言ってくれたんだよ!」
『ふ〜ん…』
美朱がなんだか恋愛小説にでも出てきそうなありきたりな質問をして鬼宿がそう答えたらしい。
が、あんまり自分には興味がないことのように感じた。
「で、つぐみさんは?」
『は?』
「だーかーら、つぐみさんならどうする?井宿と2人で
海に遭難してボートに乗るならー」
『うん、私なら自分が乗る!』
まだ、美朱が全部話し終わってないうちにつぐみは自分の答えを言った。
そのつぐみの答えに美朱が声をあげる。
「え〜?!井宿助けてあげないの〜?!」
『だって狐だったら・・・自分でなんとかするでしょうよ。
私には特殊な術なんてないし』
「まぁ…そうだけど…」
美朱は自分の望んだような答えが返ってこないことにやや不満って感じであったが
つぐみはこれ以上付き合ってられないと思い、部屋に戻ると告げて
美朱の部屋から出た。
『部屋に戻って寝るわ〜。美朱、おやすみ〜』
「もう寝るの?うん、おやすみ〜」
美朱の部屋の扉を出た。
寝るといったものの、自分の部屋に戻るのもなぁ・・・
と思いながら歩いていく。