小説
□地球からのメッセージ 2010年
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「無駄があるというなら、人材が皆無という現実がある」湯札(ゆさつ)博士は、いった。
「日本が持っている殺人兵器のことだが」博士は、いった。
放送局Qの記者、早来松夫(はやきまつお)は、答えた。
「博士のいうことは、わかります。日本の責任者は、あなたではない」早来は、いった。
「Y町が宇宙からの侵入者に占領されたというが」博士は、いった。
「本当です」早来は、いった。
「あなたも責任者のいうことを聞けばいい暮らしができるのに」記者は、いった。
早来は夕食を取るため、車で一人で繁華街に繰り出した。
博士は一人で研究所で店屋物を取って夕食を済ませた。
こんなところとは、と博士は思う。
日本は腐っている、とかれは思った。
今夜は早来は研究所に帰らない。
その夜12時をまわってから、湯札博士は車で研究所を脱け出した。
海岸沿いの道路を車で飛ばした。
日本は冷淡だとかれは思った。
(終)