皇帝ペンギン1号!

□僕の恋事情
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佐久間が倒れ、デコッパチ(辺見)は慌てていた。
こんな状況、めったにないのだ。
あたふたしていると、源田と成神が通りかかるところだった。


「あっ!源田に成神!
 大変なんだ、佐久間が・・急に倒れ て・・。」

「え?大変じゃないか!」


源田は冷静に佐久間の状態を確認した。


「・・軽い熱中症だな・・。
 辺見、成神は水を買ってきてくれ。」

「おう・・。」

「分かりました!」


2人が駆け出していくと、源田は佐久間を日陰に連れて行った。
そして出来るがぎり佐久間の衣服のボタンを外した。(それは源田の理性が持たないため)



**


源田は佐久間にほのかな恋心を持っていた。
源田自身はそれに気づいていなかったが、
周りの人間(佐久間を除く)には一目瞭然だった。



「佐久間・・大丈夫か・・?」

「・・・・。」



話しかけても返さない。
そのことが源田の不安を大きくした。

まさか、このまま・・、という感情だけが源田を襲っていた。



10分ぐらい経った後、辺見と成神が水の入ったペットボトルを何本か抱えて持ってきた。


「先輩・・っ!
 買ってきま・・したハァハァ・・。」

「これで良いか・・?」

「汗だくじゃないか・・。
 有り難うな。」


そう言うと源田は自分のタオルを2枚ほど取り出すと、ペットボトルの水をタオルにかけた。

1枚は佐久間の額に、もう1枚は佐久間の首に巻いた。


「・・じゃあ、これで俺らは帰るから、
 お2人さん仲良くな。」


辺見がそう言った。


「・・!
 さっ!帰りましょう!先輩!」



何かを悟った成神は辺見の後を追っていった。

源田と佐久間だけが、公園に残された。
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