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タイトル:どれほど…
   沖斎/甘/SSL/短編

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□どれほど…
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「はーじめ君っ!」

「…っ……やめろ…総司」



ここは学園の廊下。

風紀委員ともあろう俺と、
遅刻常連で有名な、沖田総司。

そんな俺達が、共に廊下を歩いている。

周囲からは、やはりおかしいと思われているのではないか……

俺ばかりが、生徒達の視線を気にしてしまっている。


「それに…そんなに引っ付くな!」

俺は、俺の腕にしがみつく総司を、必死で振り払おうとする。

「いーじゃん。僕達はもう恋び――」
「黙れ!!それ以上言うな!!」

俺がそう怒鳴っても、総司は微笑むだけだった。


俺は、いつも総司に八つ当たりしてしまう。

本当は、こういう関係になった今、総司といる時間はとても大切なのだ…。
休み時間の短い間でも、この様に会って、話せるのは嬉しい事だ。


だが、
俺はまだ、度胸というものが無い様だ。

本当の気持ちを真っ向に伝えられない事に留まらず、一緒に廊下を歩くだけで恥ずかしい…。

こんなにひ弱で、怒ってばかりでは、総司に嫌われてしまうのだろうか…。



「一君、一緒に帰ろ?」

もう下校時間が近づいてきたからか、園内から人影が徐々に減っていく。


…家に帰りたくない。

………総司の顔をずっと見ていたい。

…今なら、人目を気にする事もない。

たまには、総司に甘えてもいいだろうか…?

本当はいつも総司と一緒にいたいと思っている事を、総司にちゃんと分かって欲しい。


「……総司」

「ん?なあに?一君」

「……………………」

俺は、
黙って総司にすがりついた。


総司は驚くだろうか…。


「……総司は、俺の事を嫌いにならないのか…?」


「…何で?」
総司は笑顔で言う。

「いつも怒ってばかりで…俺に物足りなさを感じたりしないのか……?」


自分でも、こんな事を言ってしまうと流石に恥ずかしくなってきてしまう。

「……だっ…だから…その…だな!」


「……何言ってるの?一君。僕は一君の事なんて、全部知ってるよ。」


「………?」

「一君が僕の事大好きって、ちゃんと知ってるから。」

総司は綺麗な微笑みを、俺の顔の目の前で見せ、囁く様にそう言った。


「……………っ…」


「一君?どうしたの?」

「見るな…!!」


顔…絶対に赤くなってしまっている…。


「みーせーて?」

「っいや…だ…―――」


無理矢理、顔を隠していた俺の手をはがされて、


「…………んっ……」


総司の柔らかい唇が、俺の唇に触れた。

腕で引き寄せられ、やがて、総司の口内の生温さが直に伝わってくる。



…好きだ。

好きだ。総司。


この口づけが終わる事が惜しい。

こんなにも総司が愛しいのだと、改めて確信する事が出来る。


そして、言葉にしなくても、
俺の気持ちを素直に伝える事が出来る。


疑うのは悪いが…

総司は本当に知っているのか…?

俺がどれほど、

あんたを好きなのかを。



::END::

甘々でオーソドックスになりました。
一君ったら、しょうがないなぁ。
…って感じですよね。
好きすぎるんですね。夫の事が。


 


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