Sakura addiction
□1．転校生
2ﾍﾟｰｼﾞ/6ﾍﾟｰｼﾞ
2-A教室。
「えーでは、ＨＲを始める。早速だが、うちのクラスに転校生が来た」
教壇に立つ教師の言葉に生徒たちがざわめき始める。
「なぁなぁ、一体どんなヤツなんだろうな!」
校内一（？）の野球バカ。
山本武が親友である沢田綱吉と獄寺隼人に話しかける。
「変な人じゃたいといいたなー。変なのはオレ的に‘ロンシャン’だけでいいっていうか…」
沢田綱吉ことツナはどこか疲れたようにため息をついた。
ツナの言う‘ロンシャン’というのは‘内藤ロンシャン’のことだ。
一応トマゾファミリーというマフィアの次期ボスだとか。
ツナ率いるボンゴレファミリーの敵対勢力の一つらしいが、次期ボスがかなりのバカなうえに変人でかなりウザいため（？）か、内部で二つに分裂し日夜抗争が続いているらしい。
敵といってもツナに対してかなり好意的な少年である。
「本当っスよねー。マジウザいっスよあいつ。‘10代目’に馴れ馴れしすぎです」
‘10代目’というのはツナのことである。
先にもあったが、実はツナもマフィアの次期ボス候補なのだ。
イタリアの大マフィア、ボンゴレファミリーの10代目にあたる。
ちなみに山本と獄寺もボンゴレである。
といっても、約一名はその意味を理解しておらず「マフィアごっこ」だと思っているのだが…。