Sakura addiction
□1.転校生
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−−4月。始業式当日の朝。
雲雀恭弥は正門前にいた。
他の生徒たちはすでに教室へ入っており、
他には誰もいなかった。
「委員長」
そこに風紀委員副委員長の草壁が近づいてきた。
「異常は?」
「ありません。ですが、今日2-Aに転校生が来るそうです。これがその書類です」
そう言って雲雀に手渡す。
そこにはツインテールの少女の写真と名前、住所が記載されていた。
住所は隣町になっている。
前は隣町の私立校にいたらしい。
ふと、視線を上げると雲雀の視界にツインテールと黒いブレザーに赤いチェックスカートをとらえた。
少女は一度こちらを見てから校舎へ入っていった。
それを見ながら雲雀は小さく呟いた。
「転校生、か」