Sakura addiction
□3.ジブンノココロ
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帰り道。
電車を降りてから、悠理は出会ってしまった。
出会わないように気をつけていたのに、
出会ってしまった。
前の学校、私立三島学院中等部の生徒。
それも、自分をイジメていた生徒達に。
「あンれ? 櫻場じやん。最近来ないけど、何してんの? てか何その制服。まーいいや。ちょっと付き合えよ」
わざとらしい。
男子生徒が三人。そのうち一人が悠理の手を取ろうとする。
「い、いや! ……こ、来ない、で…………!!」
たじろぎ、後退する。が、敢え無く捕まる。
引っ張られるが、怖くて足が動かない。
「何処行こうとしてんの? ちゃんと足動かせよ」
彼はイラつきつつも無理矢理引っ張る。
そして、近くの路地裏に連れ込まれた。
思い切り壁に突き飛ばされる。
「くぅ……」
三人に囲まれる。
「てめぇ何勝手に転校してんだよ。あぁン?! 調子こいてんじゃねーよ! 下僕の癖しやがって!!」
目の前に拳が迫る。
イヤ!!
悠理はきつく目を閉じた。