Sakura addiction
□5.デート
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――というわけで、その準備をしているのだ。
何着よう……。
淡いピンク地で少々薄手の長袖花柄ワンピと白のボレロ。
黒のハイソックスに紫の靴。
髪は下ろして前髪を軽くピンで止めて、胸元には小さな金のクロス。
暫く悩んでコーデを決めた。
自然と清楚な感じに仕上がる。
悠理の服装は、どちらかというとカジュアルなものよりこういったフェミニン系の服が多いのだ。
〜〜♪
雲雀からのメールだ。
<もうすぐ着くから>
携帯やハンカチ等をバッグに入れ、階段を駆け降りる。
「ママ、ちょっと出掛けてくる!」
「あら。どうしたの?」
「友達と食事!」
「はぁーい」
リビングにいた瑞穂に声をかけ、玄関を出た。
すると、調度雲雀が前方から向かって来るのが見えた。
「あ、雲雀さん!」
すぐに駆け寄る。
今日の雲雀はなんと私服だった。
超レアだ。
「じゃあ行こうか」
「はい」
二人は歩き始めた。