テイルズオブザワールド〜黄昏の伝説〜

□黄昏
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バンエルティア号 機関室

「チャット〜今帰って来たにゃ〜」
満面の笑みを浮かべて入ってきた彩花はチャットにそう報告した。
「お疲れ様です。今日はもう休みますか?」
「いやまだいいよ。それにこっちもいるし」
そう断り後ろに立ってる人を指しながら裕輔は答えた。
「見ない顔ですね。新入りですか?」
「俺は月代雪樹だこっちは弟の氷樹だ」
後ろにいた雪樹は弟を指しながら答えた。
「今まではガレットのアンテナを守ってました」
「そうでしたか。誰かが守ってるとは聞いてましたがあなた達でしたか」
「はい、弟と交代しながら毎日守ってました」
「それはご苦労でした」
「雪樹、いつからガレットにいたんだ?」
「今までは世界を旅してたけど、1年前くらいだよ」
えへへ、と笑いながら氷樹が答える。
「裕輔は確かグランマニエに住んでたんじゃなかったのか?」
「ああ、でもガレットで話した通り昨日近くにあったから入った」
裕輔はさらりと言ってのけた。
「さらりと言うなよ・・・しかも近くにあったのか・・・」
「まあいいじゃないか」
「ねえ、雪樹兄ちゃんは向こうでギルド入ってたの?」
腰をくねらせながら彩花が聞いた。
「いや、アンテナに専念しないといけなかったから入って無いんだ」
「僕たち月代家で守るって決めたからね」
得意顔で氷樹が答えた。
「だけど折角だからここで活動しないか?」
ユーリが提案した。
「ここで・・・か?」
雪樹が首を傾げて聞いてきた。
「このアドリビトムなら仲間も沢山いるし毎日が楽しいです♪」
にっこり笑ったエステルも念押しする。
「そうだな・・・あのアドリビトムならガレットにもすぐいけるからな・・・」
「みんないい人だぜ・・・お前も来いよ」
裕輔が手を差し出しながら言った。
それは雪樹にとっては新たな出発を示す手だった。
「ああ・・・俺、ここでやるよ」
「また、これで一緒に過ごせるな」
「氷樹兄ちゃん♪また一緒に遊ぼう♪」
「うん、また遊ぼう」
後ろでは彩花と氷樹が楽しそうに会話している。
「ではこの書類にサインを」
チャットは一枚の紙を取り出し、雪樹に渡した。
「えっと・・・月代雪樹と氷樹で・・・職業は・・・書き終わったぞ」
「確かに。これであなた方はアドリビトムの一員です」
チャットはそう言うと雪樹が書いた紙を見て驚愕した。
「あ、あの・・・雪樹さん・・・この職業は・・・」
「ああ、陰陽師です」
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