But/I love,

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人を見た目で判断するな。
小5の時の担任の斎藤先生はそう言っていた。


何事も第一印象が大切だ。
小6の時の担任の鈴木先生はそう言っていた。



俺が慕っていたのは、どうやら鈴木先生の方だったらしい。



俺は自分を、もっと冷静な人間だと思っていた。
少なくとも、こんな一時の感情に身を任せてしまうほどの尻軽野郎だとは思いもしなかった。



それはまるで、魔法の様で。


劇的な何かがあったわけではなかった。
ただ――――こういうのを、"運命"と言うのだろうか。

俺を構成する盤上で、きっかけもなく、何かが音をたてた。

ぱちり。
まるで居場所を見つけたピースが、そこに収まる様に。
しっくりくる何かが、そこにはあって。



疑問も、躊躇いも、雑念も、瞬時に全て蹴り飛ばされていった。


そして静かに暴走し始めた俺は、名も知らぬ彼女にこんな事を口走るではないか。





「好きなんだけどさ、付き合ってくんない?」





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