彼と彼女の純情事情
□ソノアト。
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『あなたの彼氏or彼女、どんな人ですか?』
風呂上りで一息ついて、携帯を何気なくつついていた彼女の目にとまったのは、そんなタイトルのトピックだった。
その掲示板は過疎化が進んでいて、決して書き込みもトピックスも多くない。
少しスクロールバーを遡ってみれば、一年以上前に作成されたトピックさえ存在している。
しかしそんな掲示板の、一番上に存在していたそのトピックに、彼女は「ほー」と反応した。
何か書き込むほどの興味は無いようで、彼女はぼすんとベッドに座る。
そして気の抜けたあくびをその画面にかましながら、トピックの奥に答えた。
「彼氏と一緒ならなんでもできそうっていうのは寝言で、彼氏がなんでもできそうっていうのが正解。
そのくらいハイスペック。優しいしかっこいいし。彼が隣にいてくれたらなんでも余裕。
――――つまり、彼と一緒ならなんでもできそうってことかな」
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