Novel-LD1
□拾い犬
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男の名はジャンカルロ。ジュリオは整った顔、綺麗なブロンドに一目見た瞬間から、恋してしまった。仕事柄、大勢の男女と知り合うが好きになるどころか、距離を作ってしまう。その素っ気なさや冷たい目が堪らないらしく、かなりモテる。ジュリオにその気がない為、貢がれて終わる。
ジュリオの心を掴んで離さない、屈託のない笑顔……ジャンの笑顔を見る事がジュリオの喜びに変わっていった。
半月が過ぎようとしていた時、ジャンに話があると呼ばれた。
『怪我も治ったし、俺明日出てくわ…かなり世話んなったし、何か礼がしたいんだけど……』
「えっ…………お礼なんて…あの……ここを…出ていか……ないで下さい………俺の…そばにいて……下さい…」
『あーわかった…………んあっ!?!?一緒にぃ??何を言ってるのけ?』
「俺…………ジャン、さんが……好きで………離れ…たくない……」
『っ!!』
ジュリオのような整った顔で、子犬のような目で見つめてくる仕草は、ドキッとしてしまう…。
「ジャン……さん…お願い………します…」
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