長編小説
□小鳥の空。
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「ふあァ・・・・。」
暖かな日差しに目が覚める。
静かな朝。
いつもと変わらない平日。
カーテンの隙間から漏れる光を全開にすべくカーテンをいっきに開ける。
「うげ・・今日も暑そうだな」
まだ午前6時だというのに照りつける太陽は容赦ない。
「早く学校行こ・・」
きしむベッドから降り、クローゼットに向かう。
扉を開き、ばさばさとパジャマを脱ぐ。中からワイシャツを引っ張り出し、ゆるりと羽織るとだらしなくボタンを留めた。
はき慣れた制服のズボンとブレザーを着こなせば、後は指定ネクタイを締めるだけ。緋色と紺の縞ネクタイは、深い濃紺の制服によく映えた。