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□Beautiful☆Girl〜秘密会議編〜
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もとより今回の総合コーディネイトをかってでたのは、クラスの馬鹿な男子共に爽子の魅力に気付かせるためだ。
「楽しみだな〜。貞子ちゃんの晴れ姿」
最初こそ渋っていた三浦もすっかりやる気になったようだ。
(たく、どいつもこいつも…爽子バカばっかりね。私を含めて)
あやねはくすりと笑った。
「…でも、あんた本当によかったの?無理して付き合わなくてもいいのよ?」
強引に引っ張り込んでしまったという自覚があったあやねは一応心配したつもりで言ったのだが、三浦はニッコリと笑顔を返してきた。
「だって『爽子を自分の手で可愛くさせてあげられる上に勘違いした野郎共にも爽子の魅力を伝えられるのよ』なんて言われちゃったら断れないよ!貞子ちゃんの師匠として」
あ、もちろん楽しんでやってるから気にしなくていいよ!とお気楽に言うその言葉にも爽子への愛情がひしひしと伝わって来る気がしてあやねはまた笑った。
「でも、どんな感じにしたらいっぺんにイメージ変えられるのかな〜」
「そこが問題なのよ。一番有効かつインパクトのあるものじゃないと……」
クラスのバカな男子共を一発で黙らせるだけのインパクトと、爽子への今までのイメージを払拭するために有効な衣装。
その条件を満たすものがなかなか見つからない。
「ん〜。暗固くなくて、インパクトがある衣装かぁ〜………………………あ。」
椅子をカタカタと揺らして考えこんでいた三浦が、なにか閃いたようにぽんっと手を鳴らした。
「俺…すげぇいーこと思い付いちゃったかも。あやね!ちょっと耳かして!」
三浦はあやねにそっとに耳打ちをし、あやねはその内容を聞いてニヤリと笑みをうかべた。
「…いーじゃん。ソレ。健全な高校男児が喜ばないはずないし…ね」
「だろ!まぁ俺もちょっとは…いやかなり見てみたいし!」
あは☆と笑う三浦の頭をベシっと軽く叩くと、あやねはふふふふと怪しく笑う。
(みてなさいよバカ男子ども………今まで爽子にしてきた数々の無礼を死ぬほど後悔するがいいわ!)
放課後の教室にはしばらくあやねの笑い声が絶えなかったという――……
ハロウィンパーティーまで
あと2日――
つづく
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