BOOK2

□子供の玩具
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「フラン、あんたって
本当にお金持たせても
様にならないわね」

「普通にどういう意味ですか、
M.Mネーサン。
意味が分からないですー」

「だって、あんたさっきから
コイン弄ってるけど
何にも考えてないでしょ。
しかもコイン積み重ねて遊んでるし」

「考えるって、
何を考えるっていうんですかー。
…ほら、見てくださいM.Mネーサン。
塔が出来ましたよー」

「微妙にずらしてあるのに
ちゃんと立ってるのが腹立たしいわね」

「ミー、こういうの得意なんですよー。
師匠にも誉めて貰いましたし」

「本当、無邪気なものね」

「別に無邪気って訳じゃないですよー。
これだって暇つぶしにやってたら
出来るようになっただけですし。
それに」

「それに?」

「ミーの本当に欲しいものは
お金じゃ手に入りませんから」

「アンタ、それで
清廉を気取ってるつもり?」

「それも違いますよ。
ただ、ミーの欲しいものが
たまたまお金で手に入らないだけです。
もし、お金で手に入るなら
喜んで手を伸ばしますよ」

「ふぅん、やっぱり
気取ってるだけなんじゃない」


子供の玩具


(どんなに大人ぶってみせようと)

(所詮それは気取りだわ)

(だって動機が子供だもの)





金に執着するM.Mと
全く執着のなさそうなフラン。
師匠とかM.Mに持たせれば
ちゃんとお金として機能するけれど
フランに持たせても
ただの玩具になりそうな気が。

それ以上に王子のが
よっぽど玩具として扱ってそうだけど。

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