BOOK3

□君を想うlovesong
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〜♪

「あれ、ベルセンパイ
何か聞いてるんですかー?」

「んあ?…あぁ、そう」

「へー、ベルセンパイ
音楽とか聞くんですねー」

「お前俺を何だと思ってんだよ」

「普通に堕王子だと思ってますよー。
それより、何聞いてるんですかー?」

「普通に堕王子ってなんだよ。
これはこの間テレビで流れてた音楽。
最近良くやってるの聞かねぇ?」

「あー、そういえば
聞いたことあるようなないような」

「だろ?耳についちゃったから
借りてきてダビングした」

「もしかして、それでこの間
任務サボったんですかー?」

「あ、バレた?」

「バレたっていうかセンパイの
行動パターンからしてそうかと。
っていうか、あの後
ミー隊長に滅茶苦茶怒られたんだから
勘弁してくださいよー」

「悪かったって。
ほら、一緒に聞かせてやるから
機嫌直せよ」

「誠意の伝わらない謝罪ですねー。
それとミーはそういう歌
好きじゃないんで
聞かなくていいですー」

「お前、ラブソングって嫌いなの?」

「嫌いっていうか、苦手なんですよー。
あの妙に甘ったるかったり
悲惨だったりする感じが」

「ふぅん。つか、逆に
そういう波のない歌って
つまんなくねぇ?」

「そんなことないですよー?
一定の調子で流れるクラシックとか
結構落ち着きますしー」

「あぁ、癒やされたりすんの?」

「癒やされるっていうか
眠くなってくるんですよー。
ミー、そういう
微睡む時間も好きなんでー」

「ふぅん、そうなんだ」

「あ、それとラブソングで
もうひとつ嫌いなところが
ありましたー」

「何?言ってみ?」

「歌詞が軽かったり
中身がなかったりするとこですー。
好きだとか報わないだとか、
そればっかりな上に
単純なんですよー。
言葉自体がですけど」

「それ、ただの偏見じゃね?」

「そうかもしれないですけど、
それがミーの率直な感想なんですー。
もっと他に言うこと
あるんじゃないですかねー」

「でも俺、結構
歌のそういうとこ好きだぜ?」

「あー、頭のレベルが同じだから
理解しやすいってことですかー?」

「ちげぇよ馬鹿。
…そうじゃなくて」

「?」

「お前は、歌の語彙が少なくて
内容がないってことを言ってるんだろ?
そうじゃなくて俺はそれ以外に
伝えることがないんじゃないかって
ことを言いたかったの」

「…つまりどういうことですかー?」

「相手が好き、
言いたいことはそれだけ。
ならそれでいいじゃん。


お前は難しく考え過ぎなんだよ」


君を想うlovesong

(想いはとっくに決まってる)

(だから、後はそれをどう伝えるか)

(それ以外考える必要なんか、ない)





ベル→フラ ほのぼの

ベルはなんとなく
流行りのラブソングとかが
好きなイメージがあります。
逆にカエルは物凄く毛嫌いしてそう。

うちのベルフラにしては珍しく
穏やかな感じです。

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