無双部屋(short)
□雨
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雨音が聞こえるたびに、闇は今でも俺を飲む。
俺の弱さに付け入る様に、深く、暗く、闇の底まで俺を引き込んで行く。
ただ、その度にアイツは、俺から闇へと引き込むそのすべてを奪って行くから…
アイツに、視界も聴覚も奪われて。
俺は闇から引きずり出され、アイツの元に落ちて行く。
それでもいい…
アイツになら…落ちたって
構わないから―
「なあ、甘寧…」
「あ?何だよ。」
「アンタも、俺と一緒に落ちてみるかい?」
「…お前となら、構わねぇよ。」
→後書き
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