Another小説

□相合い傘
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「さ、才蔵!!」

「こうしたら濡れないし風邪引かないし」


何か文句ある?傘の中で身体をピッタリと寄せ合い男と女の差から上目遣いで佐助を見上げる才蔵


「〜〜ッ!(かわいい)」

「…佐助?」

「な、何でもない!!行こう!」

「お、おう!」


周りから見れば恋人のように見れる光景だ


「佐助はさ………好きな女とかいないのか?」

「………なぜ?」

「いや、なんとなく…?クラスの女子がさお前のことカッコイイって言ってたからさ…」


どうなんだろ、と思ってさ…佐助を見上げる


「……いる」

「!へぇ〜……動物一筋かと思ってた。やっぱいるんだ!お前も健全な男子高校生なんだな」

「……才蔵は?」

「俺?…俺は、いないな〜そうゆーの」

「……そう」


佐助の返事をした声は心なしか嬉しそうだった


「そこ右に曲がったら俺たちが借りてるアパートなんだ」

「わかった」


才蔵のアパートまで足を向ける


「…ありがとな!佐助!後送ってもらって悪かった…」

「大丈夫 無問題」

「じゃあまた明日な!」


佐助と別れて帰ろうとしたとき佐助が才蔵の手を掴む


「佐助?」

「さっき いるって言った 好きな子」

「あ、あぁ……言ってくれたけど……安心しろ!誰かにあることないこと言わねぇーからよ!」

「ち、違う!! 好きな子 才蔵」

「…………へ…!?」

「たがら 好きな子 才蔵」

「ば、バカ!!そうゆーこと何度も言うな!!」

「でも 真実で事実」

「………///」


う〜と顔を真っ赤にして俯き悩む才蔵を見て佐助はくすりと笑った


「返事 待つ 考えておいて」

「…………///(コクリ」


かろうじて頷き答えた才蔵にとどめと言わんばからりに


「また明日 才蔵」

――ちゅぅっ

「……!!///」


雨が降る音をBGMの中キスをかわし佐助は帰って行った



その数週間後、佐助は才蔵にOKを貰い今時珍しい純情カップルとして成り立ったのだった














.
END
(ア、アナァァア!!)

(何よ珍しく取り乱して…)

(さ、佐助にここここ告られたぁぁあ!!)

(なんですってぇぇえ!!)

(なにぃぃい!!)
↑もう一人の幼なじみ
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