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□休日編1
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今日はお休みです。
休日だからと昨晩張り切っちゃったキンケドゥお兄ちゃん、そのままシーブックと一緒に寝たので、目を覚ませば隣には愛しい愛しい弟の姿が。
せっかくなので、弟を抱き締めながら二度寝。
次に起きたときは昼前で、先に起きていたシーブックが傍に腰掛けて雑誌を読んでいた。
もぞもぞと動けば気付いたシーブックがキンケドゥに微笑みかける。
「おはよう、キンケドゥ」
「…おはよぉ…ふわぁ〜…ぁ…」
キンケドゥは大あくびをし、まだ気だるい体をゆっくりと起こした。
シーブックは、何も身に付けていないキンケドゥに、昨晩脱ぎ捨てられたパジャマを渡す。
ノロノロと受け取ったパジャマを履いて、もう一度あくびをする。二度寝したせいか、非常にだるい。
「ふわぁ〜…んーとりあえず着替えてくるか〜」
「じゃあ僕はリビングにいるね」
「ん、シーブック」
雑誌を持ったまま立ち上がるシーブックをちょいちょいと手招きする。
「ん?」
「おはようのちゅー」
あー、と思い出したようにシーブックが腰を屈めて顔を寄せてきた。
重ねられたやわらかい唇をペロっと舐めると、小さく口を開けて迎えてくれる。
その隙間から舌を入れ、ねっとりと口内を犯せば、甘みを帯びた吐息が聞こえてくる。
「すぐ硬くなっちゃうね、シーブックのココ」
「あ…っ」
服の上から優しく揉むようにそこを撫でてやると、シーブックは甘い声を上げてとろんとしてきた瞳をキンケドゥに向けた。
何度か揉み扱くと下着の中で膨張して苦しそうな表情を見せるので、シーブックの前を開いてそれを口に含む。
先端に舌を立ててグリグリすれば先走りが出てくる。
快感に力が抜けてきたシーブックの膝がガクガクし始めた。
同時に手を使って何度か扱き強く吸い上げると、シーブックが快感に体を震わせて達した。
口の中に吐かれた熱をごくりと飲み干し、キンケドゥはそこから顔を離す。
「どうした、早いじゃないか」
まだ少し膝を震わせているシーブックを抱き上げて自分の膝に座らせ、頬を撫でながら意地悪くニヤリと笑う。
「ん…なんでだろ…」
シーブックは顔を赤くして、なんだかバツが悪そうに視線を落とした。
キンケドゥは優しく口付け、愛しそうに抱き締める。
「いいんだよ。シーブックをすぐイクような体にしたのは、お兄ちゃんなんだから」
「…ん……」

キンケドゥが着替えている間にシーブックはリビングに行き、久しぶりに会う両親とリィズに挨拶をした。
自分とキンケドゥ用にコーヒーを淹れていると、着替え終わったキンケドゥが来た。
「ぉ、父さんと母さんじゃないか。久しぶり」
「やぁキンケドゥ、元気そうだな」
「お陰様で」
久々に家族揃って食卓を囲い、昼食を取る一家。
「シーブック、彼女とか出来たの?」
もう高校生なのだし、と母が冗談ぽく言えば、シーブックが答えるよりも先にキンケドゥが口を開いた。
「そんなのお兄ちゃんが認めません」
「お前は相変わらず弟にベッタリだなぁ」
父は幼少から変わらない兄の弟に対する執着に、微笑ましく笑うだけだった。
両親共に家を留守にしていることが多く、家のことは長男に任せっきりだ。キンケドゥとしては、歳の離れた弟妹は父のように見守ってきたのだろう。
…というのは両親の勝手な見解で、家にいなさすぎて何も知らずに笑う二人を、リィズは黙って見ていた。
弟は愛されすぎて毎朝毎晩、兄に抱かれているだなんて微塵も思っていないだろう。
さらに昼間は教師からセクハラされているが、これはリィズだけでなくキンケドゥも知らないことである。
まぁリィズとしては、嫌がるシーブックをキンケドゥがムリヤリというわけではない限り、どうでもいいっちゃどうでもいい。
他愛もない会話で昼食が終わり、キンケドゥとシーブックはソファでゆっくりと茶をすすっていた。
そうだシーブック、とキンケドゥが隣を見る。
「せっかくの休みだし、お出掛けしようぜ」
特に予定もないシーブックは「いいよ」と頷き、茶を飲みほした。
「ぁ、お兄ちゃん達、出掛けるならついでに買い物お願いしていいかな」
キンケドゥ達が返事をする前に、リィズはメモ用紙に今晩の夕飯で使う材料を書き込んでいく。
しっかり者な妹の一面を見て、両親は嬉しそうに微笑んだ。
リィズがメモってる間に部屋着から着替える兄弟。
キンケドゥは「あぃよー」と笑顔でメモを受け取り、可愛い弟と一緒に玄関から出ていった。
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